Netflixのドラマ「地獄が呼んでいる(Hellbound)」の用語「矢じり」(コミック版だと「矢じり団」)について説明。「
死の時間を宣告する天使と実行者によってもたらされる死を神の意思だとする考えに便乗し、軽犯罪を繰り返す若者の集団。
神がその意図に従い弓をひけばその矢となって行動をおこす、ということから「矢じり」という名がつけられた。
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以下、ネタバレを含みますのでまだドラマをご覧でない方はブックマークをして視聴後にお読みになることをおすすめします。
矢じりは、新真理会と同様、「実行者」によってもたらされる死を神の意思だとしている。お互い、交流はあるが別の組織である。
新真理会が新興宗教団体の体裁をとり表向き法を守りながら活動しているのに対し、矢じりは、暴力の行使もいとわない無軌道な若者の集団であり、リーダーも不在に見える。新興宗教団体として明確なトップ(議長)がいる新真理会とは対照的である。
ライブ配信をおこなう「骸骨野郎」(イ・ドンウク)がLIVEを通して過激に扇動しているが必ずしもリーダーというわけではない。ライブ配信者は扇動するのみで軸となる思想がない。
非常に暴力的ではあるが持っている武器はバットや棒などどこにでもあるものが主で、銃などの火器を携帯しているわけではない。単独では行動せず、必ず集団で行動している。それぞれのメンバーの個性は特に描かれない。特に行動規範があるわけではなく、気持ちや感情にまかせて動いている集団に見える。
その存在はまるで、ネットのフレーミング(炎上)に便乗しネットリンチをおこなう不特定多数の人々のようである。